グランドハンドリングに興味を持ったきっかけは何ですか?
TAKE INTERVIEW
夢をもらった空港で、
夢をもらった空港で、
夢をもらった空港で、
夢を与えられる存在に。
額に汗してプッシュバック!
夢をもらった空港で、
夢を与えられる存在に。
額に汗してプッシュバック!
PROFILE
ハンドリング1部 ランプ1課
角内 優飛
2018年入社
日本航空大学校北海道 空港技術科出身
日本航空大学校北海道 空港技術科出身
誘導業務に携わる角内さん。「グランドハンドリングを仕事にする」という夢の始まりは、小学生の時でした。その一歩を実現中の今、航空機をスムーズに、正確に、安全に誘導しながら、日々、滑走路に立ってお客様に手を振り続けます。
グランドハンドリングが輝いて見えたあの日。
小学生の時に遊びに行った空港です。飛行機を見たくて行ったはずなのに、展望デッキから見えたグランドハンドリングの人たちに釘付けになって、その時に「自分がやりたい仕事はコレだ!」と心が決まったんです。将来はグランドハンドリングを学べる学校に行き、その仕事に幅広く携われる会社に就職するんだと。中学を卒業する頃には、進路がほぼ固まっていました。
角内
航空関係の仕事に就きたいという一心で?
はい、高校卒業後は、地元・北海道にある日本航空大学校北海道という専門学校に進学し、グランドハンドリングのスペシャリストを目指す空港技術科で2年間学びました。もちろん就職活動はグラハンを専門に行う会社に一点集中。候補は複数ありましたが、中でもCSSは、扱うGSEの種類が豊富で、あらゆるGSEを操作する経験が積める点が入社の決め手になりました。
角内
小学生の頃からの夢を叶えたのですね。
おかげさまで目指した通りの進路を歩んでいます。誘導への憧れは他の業務よりも多少強いかもしれませんが、搭載も手荷物も客室も、様々な業務を経験できるCSSならマルチスキラーも目指せるので、その点も就活で惹かれたポイントです。それに、職場のあるセントレアは北海道ほど寒くないですし。
角内
愛知を選んだ理由、気になっていたんです!
正直に言うと、寒さと雪が大の苦手で。地元にも新千歳空港をはじめ選択肢は様々あったのですが、働くならあったか〜い場所がいいなと。セントレアも時期によって積雪することもありますが、北海道ほどではないですし。それに北海道に住んでいると、趣味の旅行も難しくて。日本の中心にいれば北に南にアクセスしやすいですから。あれ?「寒くなくて趣味を満喫できる職場」が最大の決め手になってます?!(笑)
角内
担当はありつつも線引きはしない。
やるべきことを目指して一致団結。
生まれ育っても慣れないのですね(笑)実際に入社した印象は?
入社する約半年前から新入社員研修で会社に来ていましたが、当時から部署に関係なく声をかけてくださって、風通しの良い職場だなというのが第一印象です。社風も気候も快適です!実際に働き始めると、搭載なのに誘導の手伝いをしたり、手荷物業務の応援に行ったり。もちろん担当はありつつも、当たり前のように業務の垣根を越えてサポートし合う状況に驚いたくらいです。
角内
業務の垣根がないことに驚いた?
専門学校時代、空港内にある会社で1年弱、機内クリーニングのアルバイトをしていたんです。その時は客室業務は専門の担当スタッフが、手荷物や搭載なども同様に、各業務は担当スタッフのみでやりきるのが当たり前だったんです。アルバイトだったからかもしれませんが、その点、CSSは各業務について事前に基本的な教育を受けた上で応援に入るので、できる範囲でサポートする体制だったり、それが風土として根付いていたり、グランドハンドリングを幅広く経験したかった僕にとっては、むしろ嬉しかったくらいです。
角内
他社を知っているだけに驚きますよね。ちなみに入社時はどの部署に?
入社から5年ほど、お客様からお預かりした手荷物や貨物を飛行機に積み下ろす搭載業務に携わっていました。途中、コロナの関係で他社に出向した時期もありましたが、搭載に関わる資格は概ね取得。特に飛行機の機種ごとにドアの開口部が違うので、ドアひとつ開閉するにしてもそれぞれ資格が必要なんです。おかげでランプ1課に配属中に、ほとんどの飛行機のドアは対応できるようになりました。
角内
現在は誘導業務に異動になったとか?
はい、2023年から誘導業務に携わっています。誘導には、飛行機を自走できる場所までトーイングカーで押し出すプッシュバック、着陸した飛行機を決められた位置まで安全に誘導するマーシャリング、飛行機を別のスポットなどに移動・牽引するトーイング、それぞれの業務において具体的な指示を出す役割など、業務ごとに必要な資格が細かく分かれています。僕自身、グランドハンドリングの中でも誘導、特にプッシュバックに憧れていたので念願が叶いました。
角内
先の先まで読むコツは車の運転から?
誘導ではどんな業務に取り組んでいるのですか?
主にプッシュバックを行っています。異動になって、まず取得したのがトーイングマンの資格。誘導になったら必ずと言っていいほど最初に取得する基本の資格です。飛行機の種類や、機体の大きさによって資格が変わるので押せない機種もありますが、やっとスタートラインに立てたんだなと感じました。とはいえ、いざ実践するとなると嬉しさと同時に、不安がこみ上げてくるもので…。安全に自走を開始できる場所まで移動させるわけなので、当然ですよね。
角内
プッシュバックは緊張感の大きい作業ですしね。
訓練の時から自分が押す飛行機だけでなく、周囲の飛行機や作業車両などもよく見て、気を配りながら取り組むように教えてもらっていたんですが、改めて「周囲を見渡すのが得意じゃないな…」と。なので、周りをよく見る力を身につけるべく、プライベートで車を運転する時にも周囲や交通状況、歩行者の動きなどを意識しています。普段から仕事で車両を扱っている分、運転技術も向上して。思いがけない副産物を得ました。
角内
技術はもちろん、それ以外の部分も重要になりますもんね。
駐機場(スポット)は広大で、多くのスタッフと機材が交錯する場所です。なので、誘導中に周囲で作業する人がいたら、こんな想定を巡らすんです。「作業がもうすぐ終わりそうだ、終了するとこちら側に移動してくる可能性がある、そうするともう少し自分たちが移動しておけば、次の作業がやりやすいかな」と。先を見据えながら考えて行動することは、誘導業務において身につけておくべきスキルだと感じました。
角内
プッシュバックはどういう体制で実施しているんですか?
GSEを運転するトーイングマン、翼端(よくたん)監視員、ヘッドセットを使うスタッフの3人1組で飛行機を出発させます。事前にグリーフィング(打ち合わせ)で飛行機を押す方向について確認した上で、天候や視界で条件が悪くなりそうなら押すスピードや加減、さらにはイレギュラーが起きた場合の対応についても細かく認識を揃えます。緊急時の知識と対応を身につけて、想定した訓練を行っていてもイレギュラーなことは起こりますから…気が抜けないです。
角内
イレギュラーとはどんな状況ですか?
飛行機の前輪は曲げられる角度に制限があります。雪や雨で路面がスリップしやすい状況下で、思わぬ方向に曲がって負荷がかかると、飛行機とトーイングカーを連結するトーバーという鉄の棒が破断することがあるんです。そうならないように常に状況と対応を想定して、スタッフと連携するんですが、発生してしまったら一旦飛行機をスポットまで戻し、安全性が確認できなければ出発できません。そうなれば遅延確定、後のフライトへの影響は不可避。責任ある仕事を任されているんだと、作業をする度に身が引き締まります。
角内
グラハンが巡り合わせてくれた
お客様、同期、指導教官に支えられて。
緊張が続く仕事ですが、これまでに嬉しかった出来事はありますか?
誘導業務を行う以前、プッシュバックの補佐でチョークマンという飛行機にチョーク(車輪止め)を取付作業をする仕事をしていたんです。プッシュバックを終えて滑走路へ向かう際、手を振ってお見送りをするんですが、機内から手を振り返してくださるお客様が見えて。ずっと憧れていたグランドハンドリングのスタッフになれたんだと実感できた瞬間でした。憧れる立場から、夢を与える側になったのかなと思うと、普段お客様と直接関わる仕事ではない分、些細なことですが、すごく嬉しくてやりがいを感じました。
角内
嬉しかった瞬間と同じくらい大変だったこともありそうですが。
台風で関西国際空港の連絡橋にタンカーが衝突した影響で、関空に降りる予定の飛行機がセントレアに振替輸送になった時は、いまだに忘れられません。1日に約5-6便の対応だったのが、倍近い10以上の便数になり、貨物量も膨大。毎朝出勤して、気づけば夜7時という日がほとんどで、空港に四六時中張り付いて、ひたすら手荷物・貨物の塔降載をしていました。
角内
どれくらいの期間、続いたのですか?
約半年間ですね。関西国際空港が通常通り離発着できるようになるまで、よくやりきりました。総務部のメンバー手伝いに来るくらい会社総出で対応したおかげもありますし、同期の支えがなかったら乗り越えられていたかどうか…というくらい大変でした。
角内
しんどい時こそ、同期の存在は大きいですね。
はい、同期であり、社会人になってできた友人でもあります。普段から食事に行ったり、お互いに旅行好きで時間を見つけてはドライブに出かけたり。僕から行き先を提案することが多いんですが、何でも受け入れてくれるので寛大ですよね(笑)。仕事では常に集中して緊張感が続くので、友人と過ごす時間は癒やしですし、オンとオフの切り替えが上手くできるようになったと思います。
角内
たくましさに磨きがかかっていますが、今後の目標を教えて下さい。
誘導に関わる資格をひとつひとつ取得して、一人前のトーイングマンになるのが目標です。身近で目指したい存在が、誘導業務の先輩で、資格取得の指導教官でもあるカワイさんです。何事においても冷静にそつなく対応する姿を見る度に、凄みを感じます。カワイさんのようにクールな対応で、誰からも頼られるトーイングマンを目指して精進します!
角内
COLUMN プライベート
趣味は旅行。カメラを携えて旅行先で風景写真を撮ることにハマっています。愛知で就職した甲斐あって、ドライブ先は陸続きならどこへでも車を走らせちゃうんです。これまで車で行った最も遠い場所は、北は青森県、南は大分県。運転だけで丸1日かかりました。この運転時間こそがリラックスタイムであり、こんな遠方&弾丸ドライブも受け入れてくれる同期の友人との出会いはかけがえのないものになっています。